提示
ムコ多糖症の分類と症状 (5つの型のみ提示) 精神運動 発達遅滞 角膜混濁 骨変形 関節症状 特異顔貌 肝脾腫 その他の合併症 ムコ多糖症I型 (ハーラー症候群) (-)~(⧻) (⧻) (+)~(⧻) (⧺) (+)~(⧻) (⧻) 慢性中耳炎、臍・鼠径ヘルニア、睡眠時無呼吸、心弁膜症、脳室拡大 ムコ多糖症II型 (ハンター症候群) (-)~(⧻) (-) (+)~(⧺) (⧺) (+)~(⧻) (⧻) 慢性中耳炎、臍・鼠径ヘルニア、睡眠時無呼吸、心弁膜症、脳室拡大 ムコ多糖症III型 (サンフィリッポ [ncchd.go.jp]
定期検査 推奨されている最低限の評価スケジュールはMuenzerらによって提示された。 疾患の重症度や治療内容に関係なく、ムコ多糖症患者の診療経験のある施設で積極的にフォローされるべきである。 治療内容や疾患の重症度に関係なく、すべての患者は積極的に整形外科医の診療を受ける。1年に1回以上は経験のある整形外科医の診察を受けることが推奨される。 手根管症候群の発症頻度は高いため、ルーチンに正中神経伝導速度検査を施行する。 角膜の状態や網膜機能を評価するため1年に1回眼科診察を受ける。 [grj.umin.jp]
耳
- 聴覚障害
聴覚障害の程度と原因を調べるため、1年に1回は耳鼻咽喉科医と聴覚訓練士の診察を受ける。 乳幼児や小児では早期かつ持続的な頭囲測定により頭部の成長を評価する。 頭囲の急速な増大を認める場合には頭部エコーやその他の脳画像検査を行うことが推奨される。 MRIで脳室拡大を認めうるが、画像検査では脳萎縮と脳圧迫を確実に区別することはできないことが多い。 脳圧亢進の程度の評価には腰椎穿刺による初圧の測定を測定することがのぞましい。 [grj.umin.jp]
- 聴覚障害
聴覚障害の程度と原因を調べるため、1年に1回は耳鼻咽喉科医と聴覚訓練士の診察を受ける。 乳幼児や小児では早期かつ持続的な頭囲測定により頭部の成長を評価する。 頭囲の急速な増大を認める場合には頭部エコーやその他の脳画像検査を行うことが推奨される。 MRIで脳室拡大を認めうるが、画像検査では脳萎縮と脳圧迫を確実に区別することはできないことが多い。 脳圧亢進の程度の評価には腰椎穿刺による初圧の測定を測定することがのぞましい。 [grj.umin.jp]
全身組織
- 発達遅滞
全身に進行的な機能障害が現れ、重症の場合、中枢神経障害による精神発達遅滞を伴い死に至る。今回、ムコ多糖症II型のモデル動物としてIDS遺伝子ノックアウト(IDS KO)マウスを作製し、その表現型解析を実施した。 各臓器中のGAG蓄積度を確認するため、Alcian Blue比色定量法でGAG濃度を定量したところ、同腹仔の野生型マウスと比較して、IDS KOマウスで顕著なGAG濃度の増加が認められた。 [jcrpharm.co.jp]
しかし、高分子である酵素製剤は、脳内に到達できないため、精神運動発達遅滞や神経退行などの中枢神経症状の進行を抑制出来ない。そのため中枢神経症状に対する治療法の開発が求められている。本研究では、ムコ多糖症 II 型患者に酵素製剤を脳室内投与し、その安全性及び有効性を探索的に評価する第 I/II 相臨床試験を医師主導治験として実施し、中枢神経症状に対する治療を可能にすることを目的とする。 [research-er.jp]
ガルゴイ様顔貌、骨変形、関節拘縮、巨舌、肝腫、ヘルニア、角膜混濁、重度の精神運動発達 遅滞など、難しい文字が目に飛び込んできます。 その中のいくつか耀に当てはまる症状があります。 従弟によると教科書にも載っている昔からある病気とのこと。 妹はパソコンで調べてくれているものの、詳しく教えてくれないのです。 こうなったら自分で調べるしかありません。 その当時はまだまだ高価でしたが、夫に調べてもらってパソコンを購入しました。 【これまでの記事】 「ムコ多糖症」という難病をご存知ですか? [huffingtonpost.jp]
ムコ多糖症の分類と症状 (5つの型のみ提示) 精神運動 発達遅滞 角膜混濁 骨変形 関節症状 特異顔貌 肝脾腫 その他の合併症 ムコ多糖症I型 (ハーラー症候群) (-)~(⧻) (⧻) (+)~(⧻) (⧺) (+)~(⧻) (⧻) 慢性中耳炎、臍・鼠径ヘルニア、睡眠時無呼吸、心弁膜症、脳室拡大 ムコ多糖症II型 (ハンター症候群) (-)~(⧻) (-) (+)~(⧺) (⧺) (+)~(⧻) (⧻) 慢性中耳炎、臍・鼠径ヘルニア、睡眠時無呼吸、心弁膜症、脳室拡大 ムコ多糖症III型 (サンフィリッポ [ncchd.go.jp]
- 低身長
身長も、ほぼ正常範囲です。 多くは20歳代頃に、呼吸器感染症や呼吸不全等で亡くなります。 これも、A型(N-acetylgalactosamine 6-sulfatase欠損症)とB型(β-galactosidase欠損症)とに分けられます。A型が圧倒的に多いです。 臨床的には、骨の変形が特徴的で、ムコ多糖症の中で最も強い骨の変形を示し、身長も100cm前後です。知能は障害されません。角膜混濁もあります。幼児期になって、手足の変形、背骨のゆがみ、短い首、X脚、低身長に気づかれます。 [mps-japan.org]
■ムコ多糖症Ⅰ型(ハーラー症候群) 生後6カ月ごろまでに、粗い皮膚、肝脾(ひ)腫大、発達の遅れが始まり、特異的な顔貌、頭の骨が厚く大きくなる、手足の骨が太く短くなる、背中が丸まってくるなどの骨変形、関節がかたくなる、低身長などが徐々にあらわれてきます。難聴、角膜混濁、知能障害、心臓の異常もあらわれ、10歳ごろまでに呼吸器感染や 心不全 で死亡します。 ■ムコ多糖症Ⅱ型(ハンター症候群) 症状はハーラー症候群に似ていますが症状の進みはおそく角膜混濁はありません。 [medical.jiji.com]
低身長 肝臓や脾臓の腫大 心機能障害:心臓の弁膜の機能が低下し、心機能障害が起こります。 水頭症:頭部(脳室内)に脳脊髄液が溜まります。 知的な発達や言葉の遅れ:重症型でみられます 臍ヘルニア:でべそと呼ばれる状態で乳児期より認められることが多くあります。 鼠径ヘルニア(脱腸) 難聴 いびき:気道が狭くなるためいびきが大きくなります。 皮膚症状:皮膚が固い、厚い、広い範囲に蒙古斑がある、多毛といった特徴がみられます。 [medicalnote.jp]
- 鼠径ヘルニア
ムコ多糖症の分類と症状 (5つの型のみ提示) 精神運動 発達遅滞 角膜混濁 骨変形 関節症状 特異顔貌 肝脾腫 その他の合併症 ムコ多糖症I型 (ハーラー症候群) (-)~(⧻) (⧻) (+)~(⧻) (⧺) (+)~(⧻) (⧻) 慢性中耳炎、臍・鼠径ヘルニア、睡眠時無呼吸、心弁膜症、脳室拡大 ムコ多糖症II型 (ハンター症候群) (-)~(⧻) (-) (+)~(⧺) (⧺) (+)~(⧻) (⧻) 慢性中耳炎、臍・鼠径ヘルニア、睡眠時無呼吸、心弁膜症、脳室拡大 ムコ多糖症III型 (サンフィリッポ [ncchd.go.jp]
知的な発達や言葉の遅れ:重症型でみられます 臍ヘルニア:でべそと呼ばれる状態で乳児期より認められることが多くあります。 鼠径ヘルニア(脱腸) 難聴 いびき:気道が狭くなるためいびきが大きくなります。 皮膚症状:皮膚が固い、厚い、広い範囲に蒙古斑がある、多毛といった特徴がみられます。 反復性中耳炎 緑内障、網膜変性 角膜混濁(目の角膜の濁り):I、IV、VI、VII型でみられます。 [medicalnote.jp]
皮膚
- 多毛症
頭蓋冠の肥厚により大頭症を呈する。舟状頭蓋もよく認められる。顔や体の多毛症はしばしば生後24ヶ月までに認められ、その頃の毛髪はごわごわとした直毛で葺藁(ふきわら)のようである。 肝脾腫 進行性の肝脾腫による腹部の突出はよく認められる。臓器のサイズが大きくなることはあるが、肝臓や脾臓へのGAGの蓄積により機能不全を起こすことはない。 骨格系病変 すべての重症MPSⅠ患者に、全ての骨を侵す進行性の骨形成不全(多発性骨形成不全症)が認められる。早期から患児に重度の骨病変を認める。 [grj.umin.jp]
- 多毛症
頭蓋冠の肥厚により大頭症を呈する。舟状頭蓋もよく認められる。顔や体の多毛症はしばしば生後24ヶ月までに認められ、その頃の毛髪はごわごわとした直毛で葺藁(ふきわら)のようである。 肝脾腫 進行性の肝脾腫による腹部の突出はよく認められる。臓器のサイズが大きくなることはあるが、肝臓や脾臓へのGAGの蓄積により機能不全を起こすことはない。 骨格系病変 すべての重症MPSⅠ患者に、全ての骨を侵す進行性の骨形成不全(多発性骨形成不全症)が認められる。早期から患児に重度の骨病変を認める。 [grj.umin.jp]
肝臓、胆汁、膵臓
- 肝腫大
骨格症状 ・ 骨格変形 ・ 短躯 ・ 頸部不安定 ・ 脊髄圧迫 ・ 外反膝(X脚) ・ 過可動性関節 ・ 異常歩行 ・ 脊髄障害 ・ 胸部変形 骨格以外の症状 ・ 呼吸障害 ・ 心臓弁疾患 ・ 筋力低下 ・ 眼疾患 ・ 聴力喪失 ・ 歯科的異常 ・ 肝腫大 ・ 脾腫大 ・ 持久力低下 モルキオ症候群A型の診断を受けることは、治療への重要な第一歩です。 [bmrn.co.jp]
神経学
- 睡眠障害
症候群) (⧻) (-) (-)~(+) (-)~(+) (-)~(+) (+) 痙攣発作、睡眠障害 ムコ多糖症IV型 (モルキオ症候群) (-) (⧺) (⧻) (⧻) (-)~(+) (+) 難聴、睡眠時無呼吸 ムコ多糖症VI型 (マロトーラミー症候群) (-) (⧻) (⧺) (⧺) (+)~(⧻) (⧻) 慢性中耳炎、臍・鼠径ヘルニア、睡眠時無呼吸、心弁膜症 (-):症状がない (⧻):症状が重い ムコ多糖症の治療方針 ムコ多糖症を診断する検査には、尿のムコ多糖量測定、酵素活性測定、遺伝子検査 [ncchd.go.jp]
眼
- 角膜混濁
難聴、角膜混濁、知能障害、心臓の異常もあらわれ、10歳ごろまでに呼吸器感染や 心不全 で死亡します。 ■ムコ多糖症Ⅱ型(ハンター症候群) 症状はハーラー症候群に似ていますが症状の進みはおそく角膜混濁はありません。10代後半に亡くなることが多いのが特徴です。 ■ムコ多糖症Ⅳ型(モルキオ症候群) 骨の変形が高度で、難聴、肝脾腫も起こしますが、知能障害はありません。 [medical.jiji.com]
目は、角膜混濁以外に緑内障、網膜変性も起こり、20歳近くなると深刻な視力障害を来します。閉塞性呼吸障害による睡眠時無呼吸もあります。心臓の大動脈弁、僧帽弁にムコ多糖が蓄積するため狭窄・逆流が起こります。死因は、心不全が主です。 今後、酵素治療が普及すると、症状や寿命は変わってくるでしょう。 これも、重症型、中間型、軽症型があります。Iduronate sulfarase活性の欠損により起こります。日本人では、最も多い型です。ムコ多糖症I型とよく似たですが、角膜混濁はありません。 [mps-japan.org]
- 視覚障害
手根管症候群や指節間関節の病変により手の機能障害を起こすことが多い。潜行性に発症するため、手根管症候群はしばしば見逃される。母指球筋萎縮以外の症状や徴候はほとんどないことが多い。 眼病変 すべてのMPSⅠ患者に角膜混濁を認める。進行すると重度の視覚障害をきたしうる。開放隅角緑内障を認めることがある。周辺視野の障害と夜盲を呈する網膜変性はよく認められる。網膜変性、視神経圧迫・萎縮、皮質障害の組み合わせにより失明しうる。 心血管病変 すべての重症型MPSⅠ患者に心病変が認められる。 [grj.umin.jp]
人工呼吸器
- 鼻漏
耳鼻咽喉科領域 鼻漏はよく認められる。 軽症型MPSⅠでは、気道閉塞や中枢神経病変によると思われる睡眠時無呼吸を認める。 消化器病変 MPSⅠ登録によると、軽症型MPS患者の約65%にヘルニアが認められる。乳児期に鼠径ヘルニアを認めていた者も多く、しばしば頻回の外科手術が必要となる。 呼吸器病 変 進行性の肺疾患により努力性肺活量の異常を認めることがある。呼吸器合併症(および心病変)は早期死亡の原因の1つである。 水頭症 軽症型は重症型よりも交通性水頭症およびその合併症のリスクは低い。 [grj.umin.jp]
治療
欧米をはじめ、これまでに世界27カ国で承認されており、今後、わが国でも、ムコ多糖症I型治療の中心的薬剤として使用されていくものと考えられる。 使用に際しては、最新の添付文書を熟読する必要があるが、特に警告欄にも記載されている「投与当日に発現するアナフィラキシー反応(呼吸障害など)を主体とする重篤なinfusion associated reaction」に細心の注意が必要である。 [medical.nikkeibp.co.jp]
治療法は患者とその家族のQOL(Quality Of Life=生活の質)を向上させる事ができ、早期の導入が必要です。 また、いくつかの病型で造血幹細胞移植や酵素補充療法という積極治療法が導入されてきた事で、効果と課題が分るようになりました。課題を解決した治療法の導入が必要です。 近年、様々な分野で病態などの研究をなされてきました。しかし、研究から治療法までの道のりは相応の時間が必要であり、末永い研究機関への支援が必要です。 [brand-pledge.jp]
治療 1.骨髄移植 肝脾腫、関節拘縮、呼吸障害、皮膚の柔軟性は改善されることが期待されます。中枢神経や骨病変には無効とされていますが、精神発達遅滞の現われない軽症型では勧められています。症状が進行する前の早期治療でHLA一致同胞からの移植が望ましいとされています。 2.酵素補充療法 2007年11月より合成酵素補充療法が承認され、治療が始められています。 3.遺伝子治療 米国では試みられています。 予後 重症では発育障害、精神発達遅滞、中枢神経変性を伴い、急速に進行し10~15年で死亡します。 [senoopc.jp]
予防
循環器系疾患 冠攣縮性狭心症 高血圧症 心原性脳塞栓症予防 心不全の体液管理 肺動脈性肺高血圧症(PAH) 非心原性脳梗塞の再発予防 末梢動脈疾患(PAD) 慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH) 呼吸器系疾患 間質性肺炎 COPD 喘息 リンパ脈管筋腫症 消化器系疾患 胃食道逆流症とその関連疾患 炎症性腸疾患 過敏性腸症候群 機能性ディスペプシア C型肝炎 ヘリコバクター感染症 便秘症 内分泌・代謝系疾患 骨粗鬆症 脂質異常症 2型糖尿病 ファブリー病 ポンぺ病 ムコ多糖症 神経系疾患 多発性硬化症 [medpeer.jp]
二次合併症の予防: 心病変を有する患者に対して細菌性心内膜炎の予防を行う。麻酔を行う際はそのリスクに特に注意を払う。 定期検査: 乳幼児や小児の頭部の成長を早期から継続的に観察する。また、ルーチンの正中神経伝導速度検査、軽症患者に対する就学前の教育的な評価を行う。整形外科医、神経内科医(脊髄圧迫の評価)、眼科医、循環器内科医(エコーなど)、聴覚訓練士、耳鼻科医による診察を年に1回は受ける。 [grj.umin.jp]