提示
全身組織
-
発熱
強力な免疫抑制状態にある患者における、抗菌薬に反応しない、慢性に経過する、咳・発熱・全身倦怠感・(ときに体重減少・血痰)など非特異的全身所見で常に想起する。 肺侵襲性アスペルギルス症は胸部CTでの“halo sign”が特徴的である。 … 評価・治療の進め方 ※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。 エントリーとして典型的な肺と副鼻腔をまず画像的に検索し、次いでほかの全身部位の播種性病変の検索を行う。 [clinicalsup.jp]
効能効果 真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症 カンジダ属又はアスペルギルス属による下記の真菌感染症 食道カンジダ症 侵襲性カンジダ症 アスペルギルス症(侵襲性アスペルギルス症、慢性壊死性肺アスペルギルス症、肺アスペルギローマ) 用法用量 成人 真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症 通常、カスポファンギンとして投与初日に70mgを、投与2日目以降は50mgを1日1回投与する。本剤は約1時間かけて緩徐に点滴静注する。 [iryohoken.go.jp]
発熱、血痰、咳嗽、胸痛、呼吸困難などの症状が急速に進行します。 単発あるいは多発の結節影、空洞を伴う浸潤影を認めることが多く、halo signやair-cresc ent signといった特徴的な画像所見があります。 さらにHalo signを認める場合は抗真菌薬に良好な反応を示すと言われています。 2) 肺クリプトコックス症 免疫抑制状態は感染のリスク因子となりますが、基礎疾患の無い健常人でも発症することが 特徴的です。 [kcmc.hosp.go.jp]
この主な症状は、発熱、顔面痛、鼻汁、頭痛である。診断は、副鼻腔内の体液中もしくは組織中にアスペルギルス菌体を検出したり、スキャン検査( CT, MRI )により行われる。確実な診断および菌体の根絶に有効なのでほとんどのケースで手術が行われる。強力な抗真菌薬による治療は不可欠である。アムホテリシン B 、カスポファンギン、ボリコナゾール、イトラコナゾールなどが選択される。 [aspergillus.org.uk]
心血管
-
胸痛
発熱、血痰、咳嗽、胸痛、呼吸困難などの症状が急速に進行します。 単発あるいは多発の結節影、空洞を伴う浸潤影を認めることが多く、halo signやair-cresc ent signといった特徴的な画像所見があります。 さらにHalo signを認める場合は抗真菌薬に良好な反応を示すと言われています。 2) 肺クリプトコックス症 免疫抑制状態は感染のリスク因子となりますが、基礎疾患の無い健常人でも発症することが 特徴的です。 [kcmc.hosp.go.jp]
侵襲性アスペルギルス症患者の主な症状は、標準的な抗菌薬不応の発熱や呼吸器症状(咳嗽、胸痛、呼吸困難)である。 X 線およびスキャン写真は通常異常を示し、病巣の同定に有用である。 気管支鏡検査は(鼻から細いチューブを挿入し、肺の中を観察する)は診断の確定にしばしば用いられる。培養と血液検査は確定診断に不可欠である。 特に免疫が低下しているヒトでは、アスペルギルスが肺から血液中に侵入し、脳や眼、心臓、腎臓、皮膚などの臓器を侵すことがある。 [aspergillus.org.uk]
人工呼吸器
-
喀血
患者の 50-80% には喀血がみられる。 その診断は胸部 X 線検査やスキャン( CT )、血液検査にてなされる。 治療は喀血の有無や肺の基礎疾患の状態など、多くの要因に応じて行われる。無症状であれば治療を必要としないこともある。経口のイトラコナゾール(通常 400mg/ 日)は症状の改善に有効であるが、空洞内の真菌を根絶することはまれである。新規抗真菌薬のボリコナゾールは、イトラコナゾールと少なくとも同等の効果を有する。喀血が認められる患者には外科手術により病変を切除する場合もある。 [aspergillus.org.uk]
血痰(けったん)や喀血(かっけつ)の頻度は他の呼吸器感染症よりも多いのですが、無症状のまま胸部X線異常で発見されることが最も多くなっています。 IPAは、突然の発熱が起こり、その後に喀痰、咳、呼吸困難などの症状が現れます。病変が胸膜に接して存在することが多いため、胸痛を伴うこともあり、また血痰や喀血が起こることもあります。 【治療の方法】 アスペルギローマは外科的切除が原則的で、経験的治療(客観的なデータではなく過去の経験に基づいた治療)は一般に行いません。 [yomidr.yomiuri.co.jp]
肺真菌症の症状 発熱、咳、痰、血痰、喀血、体重減少などが見られることがあります。 一方、無症状でレントゲンやCT検査で発見されることもあります。 肺真菌症の種類 1) 肺アスペルギルス症 ①慢性肺アスペルギルス症 慢性肺アスペルギルス症は肺の単一の空洞の中に菌の塊である菌球を持つ単純性肺アスペル ギローマと、それ以外の慢性進行性肺アスペルギルス症(CPPA)に分類されます。 肺結核後、肺気腫、気管支拡張症、塵肺、胸部の手術後などで肺に空洞がある場合に発症す ることが多いです。 [kcmc.hosp.go.jp]
-
呼吸困難
発熱、血痰、咳嗽、胸痛、呼吸困難などの症状が急速に進行します。 単発あるいは多発の結節影、空洞を伴う浸潤影を認めることが多く、halo signやair-cresc ent signといった特徴的な画像所見があります。 さらにHalo signを認める場合は抗真菌薬に良好な反応を示すと言われています。 2) 肺クリプトコックス症 免疫抑制状態は感染のリスク因子となりますが、基礎疾患の無い健常人でも発症することが 特徴的です。 [kcmc.hosp.go.jp]
侵襲性アスペルギルス症患者の主な症状は、標準的な抗菌薬不応の発熱や呼吸器症状(咳嗽、胸痛、呼吸困難)である。 X 線およびスキャン写真は通常異常を示し、病巣の同定に有用である。 気管支鏡検査は(鼻から細いチューブを挿入し、肺の中を観察する)は診断の確定にしばしば用いられる。培養と血液検査は確定診断に不可欠である。 特に免疫が低下しているヒトでは、アスペルギルスが肺から血液中に侵入し、脳や眼、心臓、腎臓、皮膚などの臓器を侵すことがある。 [aspergillus.org.uk]
-
喘鳴
その症状は喘息とよく似ており、間欠的な不快感、咳嗽、喘鳴がみられる。一部の患者では、茶褐色の粘液栓子が咳とともに見られることがある。その診断は喀痰や X 線写真、皮内テストおよび血液検査により行われる。 ABPA を無治療で長期間放置すると、非可逆的な障害(肺線維症)が引き起こることがある。 この治療(特に発作時)は吸入あるいは経口のステロイド(プレドニゾロン)によって行われる。 [aspergillus.org.uk]
-
咳嗽
その症状は喘息とよく似ており、間欠的な不快感、咳嗽、喘鳴がみられる。一部の患者では、茶褐色の粘液栓子が咳とともに見られることがある。その診断は喀痰や X 線写真、皮内テストおよび血液検査により行われる。 ABPA を無治療で長期間放置すると、非可逆的な障害(肺線維症)が引き起こることがある。 この治療(特に発作時)は吸入あるいは経口のステロイド(プレドニゾロン)によって行われる。 [aspergillus.org.uk]
発熱、血痰、咳嗽、胸痛、呼吸困難などの症状が急速に進行します。 単発あるいは多発の結節影、空洞を伴う浸潤影を認めることが多く、halo signやair-cresc ent signといった特徴的な画像所見があります。 さらにHalo signを認める場合は抗真菌薬に良好な反応を示すと言われています。 2) 肺クリプトコックス症 免疫抑制状態は感染のリスク因子となりますが、基礎疾患の無い健常人でも発症することが 特徴的です。 [kcmc.hosp.go.jp]
-
慢性咳嗽
患者は無症状の場合もある(特に感染初期)が、進行すると体重減少、慢性咳嗽、疲労感などの症状がみられる。患者の 50-80% には喀血がみられる。 その診断は胸部 X 線検査やスキャン( CT )、血液検査にてなされる。 治療は喀血の有無や肺の基礎疾患の状態など、多くの要因に応じて行われる。無症状であれば治療を必要としないこともある。経口のイトラコナゾール(通常 400mg/ 日)は症状の改善に有効であるが、空洞内の真菌を根絶することはまれである。 [aspergillus.org.uk]
精密検査
レントゲン
-
無気肺
慢性壊死性肺アスペルギルス症(chronic necrotizing pulmonary aspergillosis:CNPA),③結核などにより形成された肺の空洞,ブラ,囊胞などの内部に菌球(fungus ball)を形成する菌球型肺アスペルギルス症(aspergilloma)(図4-14-2),④全身の諸臓器に播種する 播種性 アスペルギルス症などがある.また,厳密な意味での感染症とは異なるが,拡張気管支内に腐生したアスペルギルスに対しアレルギー反応を生じて難治性 気管支喘息 , 好酸球性肺炎 ,無気肺 [kotobank.jp]
-
胸部 X 線異常
血痰(けったん)や喀血(かっけつ)の頻度は他の呼吸器感染症よりも多いのですが、無症状のまま胸部X線異常で発見されることが最も多くなっています。 IPAは、突然の発熱が起こり、その後に喀痰、咳、呼吸困難などの症状が現れます。病変が胸膜に接して存在することが多いため、胸痛を伴うこともあり、また血痰や喀血が起こることもあります。 【治療の方法】 アスペルギローマは外科的切除が原則的で、経験的治療(客観的なデータではなく過去の経験に基づいた治療)は一般に行いません。 [yomidr.yomiuri.co.jp]
治療
侵襲性アスペルギルス症患者では,ボリコナゾールを用いた初期治療は,アムホテリシン B による初期治療の標準療法に比べてよりよい奏効を示し,生存率を改善し,重症な副作用が少ない結果となった. 英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 347 : 408 - 15. ) [nejm.jp]
… 評価・治療の進め方 ※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。 エントリーとして典型的な肺と副鼻腔をまず画像的に検索し、次いでほかの全身部位の播種性病変の検索を行う。ガラクトマンナン抗原(アスペルギルス抗原)とβ-Dグルカンを採取する。 免疫低下患者に多いため画像検索が診断の鍵である。 [clinicalsup.jp]
体が著しく弱っている方が感染しやすい侵襲性肺アスペルギルスを防ぐために、私たちは大きな病気や治療と対峙している患者さんに対して、どのような心掛けをすべきなのでしょうか。侵襲性肺アスペルギルス症の診断や治療法などと共に、長崎大学 学長の河野茂先生にお話しいただきました。 侵襲性肺アスペルギルス症は早期診断・治療が重要 侵襲性肺アスペルギルス症とは進行が速い急性の肺アスペルギルス症であり、治療が遅れると致死的な呼吸不全などを来すこともある危険な病態です。 [medicalnote.jp]
イトラコナゾールはしばしば継続治療に有用である。 早期に治療が開始されれば、それだけ生存の可能性が高まる。 感染防御をする白血球が減少している患者では、その回復がアスペルギルスの成長を止める(感染を防御する)のに重要である。時には外科手術を併用する場合もある。現状では、全体では 3 分の1 半数の患者が侵襲性アスペルギルス症から回復するが、無治療で生存の確率はほとんどない。 これまで述べたことは子供にも当てはまる。とにかく早期診断早期治療が重要である。 [aspergillus.org.uk]
疫学
トリアゾール系への耐性化 欧州では分子疫学調査によって、環境がトリアゾール系に曝露したことに関連した A. fumigatus の2つの耐性遺伝子型が同定されている。これらの遺伝子型(TR 34 /L98HおよびTR 46 /Y121F/T289A)は薬剤標的のCyp51A(真菌の細胞壁合成に関連している)を変化させることによってトリアゾール系に耐性化を与えている。 [kenei-pharm.com]
表在性真菌症 真菌による感染が皮膚表面に留まる症状(水虫やたむしなど) 深在性皮膚真菌症 真菌による感染が皮下組織や爪などに及ぶ症状 深在性真菌症 真菌による感染が内臓など体内の臓器にまで及ぶ症状 当科では、このうち「深在性真菌症」の病態、疫学、診断および治療に関する包括的な研究を推進しています。 [lab.toho-u.ac.jp]
予防
における深在性真菌症の予防 ブイフェンド (ファイザー) ブイフェンドドライシロップ2800mg 下記の重症又は難治性真菌感染症 侵襲性アスペルギルス症、肺アスペルギローマ、慢性壊死性肺アスペルギルス症 カンジダ血症、食道カンジダ症、カンジダ腹膜炎、気管支・肺カンジダ症 クリプトコックス髄膜炎、肺クリプトコックス症 フサリウム症 スケドスポリウム症 造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防 ボリコナゾール (日医工) ボリコナゾール錠50mg「日医工」 (後発品) 下記の重症又は難治性真菌感染症 [kegg.jp]
深在性真菌症の予防や有効な治療方法につなげるため、最近は下記の研究にとくに力を入れています。 約20年間分の標本を、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を用いてDNAを増殖させ、中にいる真菌の種類を再検証 培養細胞や実験動物などのモデルを使って免疫のメカニズムを分子レベルで解明 手術で切除された検体のCT画像から宿主や身体の免疫反応を解析 また、国立感染研究所を始めとする真菌の研究を行う他施設と共同し、判断の難しい菌の分析などにも取り組んでいます。 [lab.toho-u.ac.jp]