俺たちはカリファさんの家に来ていた。 レオナルドが馬車で送ってくれたため、予定よりも早く到着できたのだ。 馬車の中でレオナルドは意外にも静かだった。 どうせ帝国のこととか、自分の国のことを聞かされるではないかと思っていたのだ。 だが意外とあっさりで、むしろこちらから聞くはめになってしまった。 といっても新情報はあまりない。 ダンジョン前で俺に喧嘩を売ってきたラージュについてなんかは、むしろフランチェスカの方が詳しかったし、帝国がなんでラズハウセンを襲ったのかということもレオナルドは知らないと言った。 ――“じゃあお前は何を知ってるんだ?”[…]
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