抄録 軟部好酸球肉芽腫症, いわゆる木村病は, 全身の軟部組織, 特に顔面部に無痛性腫瘤を形成し, 末梢血好酸球及び, IgEの増加をみる原因不明の比較的稀な疾患である。今回我々は, この木村病の1例を経験したので, その診断, 治療について若干の文献的考察を加えて報告する。
[doi.org]
概要 疾患のポイント: 軟部好酸球肉芽腫(木村病)は、皮下軟部組織、リンパ節に無痛性で境界不明瞭な軟らかい腫瘤を形成し、慢性の経過をたどる良性の肉芽腫性疾患である。 発生原因はいまだ不明であり、確立された治療法がなく、再燃しやすい。
[clinicalsup.jp]
身体所見および検査所見 右頬部腫瘤、右頚部リンパ節触知 血液・生化学的検査にて特記すべき異常なし 経過 放射線治療により腫瘤は縮小傾向を認めた。 解説 木村病(軟部好酸球性肉芽腫症)は1948年に木村らにより「 リンパ組織増生を伴う異常肉芽 」と報告された。 原因 は特定されていないが、I型アレルギー関与が強く示唆されている。
[nucmed.w3.kanazawa-u.ac.jp]